クローズドASPとは?オープン型との違いと向いている広告主を解説
更新日

アフィリエイト出稿を考えてASPを調べると、「クローズドASP」という言葉を目にすることがあります。
一般的なASPとの違いが分からないまま資料を読み比べると、提携メディアの数の多さばかりが目に入り、判断に迷いやすくなります。クローズドASPを検討している広告主の方は、下記のような悩みを抱えていることも多いでしょう。
- クローズドASPとオープン型のASPは何が違うのか分からない
- 参加するメディアが少ないと、成果が出ないのではないか不安
- 自社の商材がクローズドASPに向いているのか判断できない
クローズドASPなら、広告が載る記事を事前に確かめられます。その代わり、広告が届く範囲はオープン型より狭くなるので、自社の商材と目的に合うかどうかを先に見極めておくことが大切です。
本記事では、クローズドASPの仕組み、オープン型との違い、メリットとデメリット、向いている商材と選び方を解説していますので、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
- クローズドASPは、ASPが招待と審査で選んだメディアだけが参加する仕組み
- オープン型との違いは、参加の仕方と掲載面の管理のしかたにある
- メリットは掲載面の質と表示の管理、デメリットは広告が届く範囲の狭さ
- 表示の規制が厳しい金融商材には、クローズドASPが向いている

クローズドASPはASPが招待と審査で選んだメディアだけが参加する仕組み
クローズドASPとは、ASPが招待し、審査を通ったメディアだけが広告を掲載できるアフィリエイトの仕組みです。
誰でも登録できるASPと違い、参加するメディアはASPが選びます。だからこそ、どの記事に広告が載るかを管理しやすくなるわけです。仕組みの要点は、下記の3つに分けると分かりやすくなります。
- ASPは広告主とメディアの間に立ち、計測と支払を担う
- クローズドASPは参加するメディアを招待と審査で選ぶ
- クローズドASPでは広告が載る記事を掲載前に確かめられる
それぞれ詳しく解説します。
ASPは広告主とメディアの間に立ち、計測と支払を担う
広告主とメディアのあいだで、成果報酬型広告の運用を取りまとめる事業者がASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)です。

広告主はASPに広告を登録し、メディアは受け取った広告リンクを記事に載せます。読者が記事から申し込むと成果が発生し、ASPが広告主への請求とメディアへの報酬の支払をまとめて行います。このうちASPが受け持つのは、以下の3つの役割です。
- クリックと成果の計測
- 成果の承認と否認の取りまとめ
- 広告主への請求と、メディアへの報酬の支払
この役割は、オープン型でもクローズド型でも変わりません。違いが出るのは、どのメディアが参加し、どの記事に広告が載るかという部分です。
クローズドASPは参加するメディアを招待と審査で選ぶ
メディアが自分で登録するのではなく、ASPから声をかけられたメディアだけが参加できる、というのがクローズドASPの入口です。
招待の前後には、運営しているサイトの内容や運営者の情報を審査するのが一般的です。参加の前によく確かめられるのは、下記のような項目です。
- 運営しているサイトの主題と、これまでの記事の内容
- 運営者の情報と、連絡の取れる体制
- 表示のルールを守って記事を書けるか
参加するメディアを絞れば、広告主の商材に合わないサイトに広告が載る心配は減ります。ただ、メディアの選び方はASPごとに異なります。招待と審査の基準は、事前に確かめておきましょう。
クローズドASPでは広告が載る記事を掲載前に確かめられる
審査の単位はメディアだけとは限らず、記事ごとに掲載前の審査を行うASPもあります。

記事ごとの審査では、メディアが載せたい記事のURLを申請し、ASPが表記や条件の書き方を確かめてから広告リンクを発行します。招待から広告リンクの発行までは、次の4つの段階で進みます。
- ASPがメディアを招待する
- メディアが広告を載せたい記事のURLを申請する
- ASPが記事の表記や条件の書き方を審査する
- 承認した記事にだけ広告リンクを発行する
基準に合わない記事は差し戻され、メディアが直してから申請し直します。記事ごとの審査があるかどうかで、掲載面の管理のしやすさは大きく変わります。商談では、この点を必ず確かめてください。
クローズドASPとオープン型ASPの違いは参加の仕方と掲載面の管理
クローズドASPとオープン型ASPの違いは、メディアの参加の仕方と、掲載面の管理のしかたにあります。

オープン型は、登録したメディアが自由に提携を申し込めるため、多くのメディアに一度に広告を届けられます。対してクローズド型は、参加するメディアをASPが選びます。広告が届く範囲は狭くなりますが、そのぶん載る記事を管理しやすくなるという関係です。4つの点で並べると、2つの違いは下記の表のようになります。
| 比べる点 | オープン型 | クローズド型 |
|---|---|---|
| メディアの参加 | 登録したメディアが提携を申し込む | ASPが招待し、審査したメディアだけが参加する |
| 掲載面の管理 | 提携の承認が中心 | メディアの審査に加え、記事ごとの審査を行うASPもある |
| 広告が届く範囲 | 広い | 参加するメディアの範囲に絞られる |
| 向いている商材 | 多くの人に知ってもらいたい商材 | 表示のルールが厳しい商材、ブランドを重視する商材 |
どちらが優れているということはなく、商材と目的によって向いている形が変わります。自社の商材で何を優先したいのかを決めてから選ぶのが、遠回りに見えて近道です。
クローズドASPのメリットは掲載面の質と表示の管理にある
クローズドASPの大きなメリットは、広告が載る記事の質を保ちやすく、表示のルールを管理しやすいことです。
参加するメディアが絞られているため、ASPと広告主の目が記事まで届きやすくなります。得られる主なメリットは、以下の3つです。
- ブランドを傷つける記事に広告が載りにくい
- 表示のルールをメディアと共有しやすい
- 不正な申込や質の低い成果が起きにくい
それぞれ詳しく解説します。
ブランドを傷つける記事に広告が載りにくい
気づかないうちに、商材に合わない記事に自社の広告が載っていた、という事態をクローズドASPでは避けやすくなります。
オープン型では、提携を承認したメディアが後から書いた記事に、広告主の知らないうちに広告が貼られることもあります。クローズドASPなら、例えば下記のような掲載を防ぎやすくなります。
- 商材と関係の薄い記事への掲載
- 大げさな表現で申込をあおる記事への掲載
- 公式のサイトと誤解されるような記事への掲載
読者にとって、掲載先の記事は広告主の印象そのものです。ブランドを大切にしたい広告主ほど、掲載前に記事を確かめられる仕組みを重視しましょう。
表示のルールをメディアと共有しやすい
参加するメディアが限られていれば、広告主の表示のルールを1社ずつ伝えることも難しくありません。
アフィリエイト記事の表示は、メディアが書いたものであっても広告主の表示として扱われます。メディアにあらかじめ伝えておきたいのは、次の3つのルールです。
- ステマ規制に沿った、広告であることの表記(「広告」「PR」など)と、その位置
- 使ってほしくない表現と、必ず載せてほしい表示事項
- 金利や特典などの条件が変わったときの修正の依頼先
ルールを共有できていれば、条件が変わったときも修正の依頼がスムーズに進みます。Finfluenceが記事の審査で確認している項目は掲載基準で公開していますので、ルールづくりの参考にしてください。
不正な申込や質の低い成果が起きにくい
参加するメディアの身元が分かっているぶん、不正な申込や質の低い成果が入り込む余地も小さくなります。
誰でも登録できる形では、自分や関係者による申込や、計測を操作する行為といったアドフラウドを完全には防ぎきれません。メディアの身元、見つかったときの対応、成果の質の3点で比べると、不正への備えの差は以下の表のとおりです。
| 比べる点 | オープン型 | クローズド型 |
|---|---|---|
| 参加するメディアの身元 | 登録の情報が中心 | 招待と審査で確かめている |
| 不正が見つかったときの対応 | メディアの数が多く、確認に時間がかかりやすい | メディアの数が限られ、連絡を取りやすい |
| 成果の質 | メディアによって差が出やすい | 審査を通ったメディアの成果に絞られる |
もっとも、クローズド型であっても不正対策の決まりは欠かせません。Finfluenceでは、判定の方法と対応の流れを不正対策・品質方針として公開しています。
クローズドASPのデメリットは広告が届く範囲と始めるまでの時間
クローズドASPのデメリットは、広告が届く範囲がオープン型より狭く、始めるまでに時間がかかることです。
どちらもメリットの裏返しで、メディアを選んで審査するからこそ生まれる弱みです。どこまでなら許容できるかを、事前に考えておきましょう。主なデメリットとして挙がるのは、下記の2つです。
- 参加するメディアが少なく、広告が届く範囲が狭い
- 広告主にも審査があり、掲載までに時間がかかる
それぞれ詳しく解説します。
参加するメディアが少なく、広告が届く範囲が狭い
オープン型のように、多くのメディアへ一度に広告を届けることは、メディアを絞るクローズドASPには向きません。
多くの人に一気に知ってもらいたい場合や、幅広いジャンルのサイトに広告を出したい場合には、物足りなく感じることもあります。届く範囲の狭さは、以下のような方法で補えます。
- 自社の商材を扱うメディアが参加しているかを事前に確かめる
- 読者の検討段階が違う記事(比較記事、解説記事など)に掲載先を広げる
- 目的によってはオープン型のASPと併用する
成果を左右するのは、メディアの数そのものではありません。自社の商材を読者に届けられるメディアがいるかどうかです。参加しているメディアの主題や記事の傾向を、商談で具体的に聞いてみるとよいでしょう。
広告主にも審査があり、掲載までに時間がかかる
審査を受けるのはメディアだけではなく、広告主の側にも審査があるのが一般的なので、掲載が始まるまでには時間がかかります。
加えて、記事ごとに審査するASPでは、メディアの申請から広告リンクの発行までにも確認の時間が必要です。掲載が始まるまでには、多くの場合、次の順で手続きを踏みます。
- 広告主の審査と契約
- 成果地点(コンバージョン)と成果条件の取り決め
- 計測タグの設置と、計測の確認
- メディアによる記事の申請と審査
すぐに広告を出したい時期があるなら、余裕をもって相談を始めておくと、あとで慌てずに済みます。成果地点や成果条件の決め方は、成果報酬型広告のはじめかたの資料にまとめています。
クローズドASPが向いているのは表示の規制が厳しい商材
クローズドASPが特に向いているのは、表示の規制が厳しく、記事の内容まで管理したい商材です。
広告が載る記事の表現が、そのまま法令への対応やブランドの評価につながるためです。中でも相性が良いのは、下記の2種類の商材です。
- 業法の表示ルールがある金融商材(カードローン、クレジットカード、証券口座、法人向けの資金調達など)
- ブランドの印象を大切にしたい商材
それぞれ詳しく解説します。
金融商材は業法の表示ルールがあり、記事の管理が欠かせない
金融商材の広告には、景品表示法に加えて業法による表示のルールがかかるため、記事の管理がいっそう重くなります。
たとえば貸付の広告には貸金業法、投資商品の広告には金融商品取引法の定めがあります。どちらも、条件の書き方や使ってはいけない表現まで決めています。記事を書くうえで関わる主な法令を、以下の表にまとめました。
| 法令 | 主な対象 | 記事で気をつけること |
|---|---|---|
| 景品表示法 | すべての商材 | 実際より良く、または得に見せる表示をしない |
| 貸金業法 | 貸付の広告 | 貸付条件の表示と、誇大広告の禁止 |
| 金融商品取引法 | 金融商品の広告 | 表示すべき事項と、誤認させる表示の禁止 |
こうしたルールを守った記事だけに広告を載せるには、掲載前に記事を確かめる仕組みがあると安心です。法令の詳しい考え方は、金融広告の表示ルールの手引きで解説しています。
ブランドを大切にしたい商材は、掲載先の記事を選びたい
金融に限らず、ブランドの印象を大切にしたい商材も、クローズドASPと相性が良い商材です。
記事の文脈や言葉づかいは、読者が広告主に抱く印象を大きく左右します。掲載先の記事を選ぶ場面では、次の3点を確かめておくと安心です。
- 記事の主題が、自社の商材と読者の悩みに合っているか
- 自社の商材を正しい言葉で紹介しているか
- 他社と比べる比較広告の部分に、根拠と時点が書かれているか
広告の成果だけでなく、記事を読んだあとの印象まで含めて掲載先を選びましょう。クローズドASPなら、こうした確認を掲載前に行いやすくなります。
クローズドASPを選ぶときは審査、計測、請求の3点を確かめる
クローズドASPを選ぶときは、審査、計測、請求の3点を確かめましょう。
同じクローズド型でも、どこまでを審査し、何をどこまで見せてくれるかはASPによって異なります。パンフレットの「クローズド型」という言葉だけでは、その違いは見えてきません。3つのポイントごとに確かめたいことは、以下の表の通りです。
| ポイント | 確かめたいこと |
|---|---|
| 審査 | メディア単位の審査だけか、記事ごとに掲載前の審査をしているか |
| 計測 | 成果を1件ずつ、掲載記事までさかのぼって確認できるか |
| 請求 | 請求の対象が、承認して確定した成果だけか |
候補のASPを並べて比べるときは、ASPの選び方のポイントをまとめたASPの選び方チェックリストもご活用ください。
クローズドASPに関するよくある質問
ここでは、クローズドASPに関するよくある質問に回答します。ASPの形を選ぶ際や、メディアとして参加を考える際の参考にしてください。
クローズドASPとオープン型のASPは併用できますか?
併用できます。
ただし、同じ申込が複数のASPで成果として通知されることがあります。どのASPの成果として扱うかは、事前に決めておきましょう。
クローズドASPには、どのような商材でも出稿できますか?
ASPごとに扱える商材の範囲が決まっており、広告主にも審査があります。
Finfluenceは金融商材に特化したクローズド型のASPで、扱う商材と条件を確かめたうえでご案内しています。
メディアとしてクローズドASPに参加するにはどうすればよいですか?
ASPから招待を受け、審査を通る必要があります。
誰でも登録できる窓口を設けていないことが多く、参加までは次の順で進みます。
- ASPから招待を受ける
- 運営しているサイトの内容と運営者の情報の審査を受ける
- 記事ごとの審査があるASPでは、広告を載せたい記事のURLを申請する
招待を待つあいだは、サイトの主題に沿った記事と、表示のルールを守った書き方を積み重ねておきましょう。
始めたばかりのメディアでもクローズドASPに参加できますか?
招待と審査の基準を満たせば参加できます。
記事の数や運営の期間をどこまで求めるかは、ASPによって異なります。見られるのは規模よりも、サイトの主題が商材に合っているか、表示のルールを守って書けるかという点です。
