マーケティング代行とは?依頼できる業務と代行会社の種類、選び方を解説
更新日

集客を強めたいとき、社内の人手だけでは手が回らないことは少なくありません。
広告の運用、記事の制作、LPの改善、数字の分析と、Web集客に必要な業務は多く、それぞれに専門の知識が求められます。マーケティングの担当者の方は、下記のような悩みを抱えていることも多いでしょう。
- マーケティングを外に任せたいが、どこまで頼めるのか分からない
- 代行会社がたくさんあり、違いが分からない
- 自社の業界の広告の決まりを分かってもらえるか不安
マーケティング代行は、任せる相手によって成果の差が出やすい取り組みです。業種によっては、表示のルールや配信先の審査も関わってきます。代行会社を選ぶときは、施策の腕だけでなく、成果の測り方や全体の見通しまで確かめておく必要があります。
本記事では、マーケティング代行で依頼できる業務と代行会社の種類、任せる範囲の決め方、代行会社を選ぶポイントと始め方を解説していますので、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
- マーケティング代行では、戦略の設計から広告、SEO、LP、分析までを任せられる
- 代行会社は、施策をまとめて担う総合型と、一つの施策に強い特化型に分かれる
- 事業の判断と顧客の情報は社内に残し、手間のかかる実行を任せる
- 代行会社は、表示ルールへの理解、成果の測り方、施策をまたいだ見通しの3つで選ぶ

マーケティング代行は集客にかかわる業務を外部の会社に任せること
マーケティング代行とは、集客にかかわる業務の一部またはすべてを、外部の会社に任せることです。
任せ方には、戦略から実行までをまとめて任せる形と、広告の運用のように一つの施策だけを任せる形があります。2つの任せ方を比べると、次の表のようになります。
| 任せ方 | 任せる範囲 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| まとめて任せる | 戦略の設計から実行、振り返りまで | 社内に担当者が少なく、全体を見てほしい |
| 一部を任せる | 広告の運用や記事の制作など、特定の施策 | 方針は社内で決め、手の足りない作業を補いたい |
どちらの形でも、何を成果とし、どう測るかを最初にそろえておくことが欠かせません。社内に担当者が少ないならまとめて、方針はあるが手が足りないなら一部を、というのがひとつの目安です。任せる範囲は、社内の体制と、いま一番の課題に合わせて決めましょう。
マーケティング代行で依頼できる業務は主に6つ
マーケティング代行では、戦略の設計から分析まで、集客の流れに沿った6つの業務を依頼できます。
代行会社によって、得意な業務は異なります。自社が任せたい業務を先に書き出しておくと、比べやすくなります。集客の流れに沿って並べると、依頼できる業務は以下の6つです。
| 業務 | 主な内容 |
|---|---|
| マーケティング戦略の設計 | 顧客像と検討の段階を整理し、使う施策と目標、予算の配分を決める |
| 広告の運用 | 検索広告やSNS広告の設定、配信、改善 |
| SEOとオウンドメディア | キーワードの設計、記事の企画と制作、公開後の改善 |
| SNS | アカウントの運用、投稿の企画と制作 |
| LPとサイト | 申込や問い合わせにつながるページの設計と改善 |
| 分析と改善 | 計測の整備、数字の報告、次の打ち手の提案 |
6つの業務は別々に見えますが、実際にはつながっています。たとえば広告の成果は、着地するLPの出来と、何を成果(コンバージョン)として測るかによって大きく変わります。広告だけを任せてLPは手つかず、という頼み方では、伸びしろが残りやすいのです。
マーケティング代行会社は総合型と特化型の2つに分かれる
マーケティング代行会社は、施策をまとめて担う総合型と、一つの施策に強い特化型に分かれます。

どちらが良いかは、任せたい範囲と、社内でどこまで全体を見られるかによって決まります。型ごとの強みは、次の2つに分けられます。
- 総合型は施策をまたいで全体を見られる
- 特化型は一つの施策を深く任せられる
それぞれ詳しく解説します。
総合型は施策をまたいで全体を見られる
窓口は一つで、戦略の設計から複数の施策の実行までを担うのが総合型の代行会社です。
施策ごとに会社が分かれないため、広告とLP、記事の内容をそろえやすいのが特徴です。例えば、次のような状況なら総合型が向いています。
- 社内にマーケティングの担当者が少ない
- 施策ごとに依頼先が分かれ、全体の打ち手がつながっていない
- 何から始めるべきかを一緒に決めたい
一方で、特定の施策だけを見ると、専門の会社ほど深くないこともあります。依頼の前に、自社が一番力を入れたい施策の経験を確かめておきましょう。
特化型は一つの施策を深く任せられる
広告運用代行だけ、SEOだけ、というように一つの施策に絞って深い支援を行うのが特化型の代行会社です。
その施策についての知見が深く、細かな改善まで任せやすいのが強みです。特化型を選ぶなら、下記の条件がそろっているかを見てください。
- 全体の方針は社内で決められている
- 特定の施策の成果を短い期間で伸ばしたい
- 社内に施策どうしをつなぐ担当者がいる
複数の特化型の会社に頼むと、会社どうしの情報の受け渡しが増えます。広告の会社は広告の数字を、SEOの会社は記事の数字を見ていて、両方をつなげて考える人がいない、という状態にもなりがちです。施策をまたいだ調整を誰が担うのかは、あらかじめ決めておく必要があります。
マーケティング代行に任せる業務と社内に残す業務を分ける
マーケティング代行を使うときは、手間のかかる実行を任せ、事業の判断と顧客の情報は社内に残しましょう。

すべてを任せると、社内にノウハウがたまらず、判断の根拠も見えにくくなります。かといって、何でも社内に残せば外に頼む意味が薄れます。分け方の目安を、以下の表に3つの区分でまとめました。
| 分け方 | 業務の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 任せる | 広告の設定と改善、記事の制作、LPの改善案、数字の集計 | 専門の知識と作業の量が多く、外部の力を生かしやすい |
| 社内に残す | 目標と予算の決定、商品の条件の確認、表示の最終確認 | 事業の責任と、商品の情報を持っているのが社内だから |
| 一緒に進める | 戦略の設計、成果の定義、振り返り | 社内の事情と外部の知見の両方が要る |
料金や手数料などの商品の条件を正しく伝える責任は、広告主にあります。表示の最終確認は、代行会社に任せきりにせず、社内で必ず行いましょう。
マーケティング代行のメリットは専門の知見、デメリットは費用と情報の共有
マーケティング代行には、専門の知見をすぐに使えるメリットと、費用と情報の共有の手間というデメリットがあります。
両方を比べたうえで、自社で担うより成果が出やすいかを判断することになります。要点を先にまとめると、下記の2つです。
- メリットは専門の知見と人手をすぐに使えること
- デメリットは費用と、情報を共有する手間がかかること
それぞれ詳しく解説します。
メリットは専門の知見と人手をすぐに使えること
マーケティング代行の一番のメリットは、専門の知見と人手を、採用や育成を待たずに使えることです。
社内で担当者を育てるには時間がかかりますが、代行会社には経験のある担当者がそろっています。具体的には、下記のようなメリットがあります。
- 施策に必要な知見をすぐに使える
- 社内の担当者は判断や社内の調整に時間を使える
- ほかの業種や施策の知見を取り入れられる
成果が出るまでの時間を短くしたい場合ほど、効果は大きくなります。ただし、任せたままでは知見は社内に残りません。報告の場で、数字だけでなく考え方まで聞いておくのがおすすめです。
デメリットは費用と、情報を共有する手間がかかること
社内で担えばかからない費用と、情報を共有する手間が、マーケティング代行ではかかってきます。
代行会社は社内の事情を知らないため、商品や顧客、これまでの施策の情報を渡す必要があります。主なデメリットを挙げると、以下の3つです。
- 代行会社に支払う費用がかかる
- 商品や顧客の情報を共有する手間がかかる
- 任せきりにすると、社内に知見がたまりにくい
費用のかかり方は、月ごとの固定か、広告費や成果に応じた形かなど、会社によって異なります。一社は月ごとの固定、もう一社は広告費に応じた形、と見積もりの形が違えば、そのままでは比べられません。費用がかかる対象をそろえてから確かめるのが確実です。
マーケティング代行の会社は3つのポイントで選ぶ
マーケティング代行の会社を選ぶときは、表示ルールへの理解、成果の測り方、施策をまたいだ見通しの3つを確かめましょう。
一般的な広告代理店の選び方は、実績、担当の体制、報告、費用の構造を比べることです。そこに加えて特に差が出やすいのが、下記の3つのポイントです。
- 表示ルールと配信先の審査を分かっているか
- 何を成果とし、どう測るかを一緒に決められるか
- 施策をまたいで全体を見通せるか
それぞれ詳しく解説します。
表示ルールと配信先の審査を分かっているか
広告には景品表示法の表示のルールがあり、金融のように業法の決まりが加わる業種もあります。
ルールを知らない会社に任せると、広告文や記事の表現を何度も直すことになり、配信の開始も遅れます。打ち合わせでは、下記のような質問を投げてみてください。
- 自社の業界の広告で使ってはいけない表現を、どう確かめているか
- 配信先の審査に通らなかったとき、どう直しているか
- 商品の条件が変わったとき、広告や記事をどう直しているか
「気をつけています」だけで終わる答えなら、少し注意が必要です。答えが具体的な会社ほど、業界の広告に慣れていると考えられます。
何を成果とし、どう測るかを一緒に決められるか
リード獲得の成果は、申込の数だけでなく、契約に至った数まで見ることが大切です。
申込の数だけを追うと、契約につながらない申込が増えても気づきにくくなります。代行会社の考え方は、以下の表の3点で確かめられます。
| 確かめる点 | 良い答えの例 |
|---|---|
| 成果の定義 | 申込だけでなく、契約や口座開設まで追うことを提案してくれる |
| 計測の方法 | 広告の管理画面だけでなく、自社の申込データと照らし合わせてくれる |
| 報告の中身 | 件数だけでなく、契約に至った割合や施策ごとの違いまで示してくれる |
成果の定義がそろっていないと、代行会社と社内で「うまくいっている」の意味がずれてしまいます。契約の前に、何を成果として報告するのかを決めておきましょう。
施策をまたいで全体を見通せるか
集客では、広告、記事、LPのどれか一つだけを改善しても、成果が伸びにくいことがあります。
たとえば広告の成果が悪い原因が、実はLPの条件の分かりにくさにある、といったことは珍しくありません。広告だけを見ている会社では、この原因にたどり着けないこともあります。見通す力があるかは、下記の3点から判断できます。
- 提案が、依頼した施策の中だけで閉じていないか
- 広告、記事、LPで伝える条件をそろえる仕組みがあるか
- 施策ごとの数字を、一つの報告で比べて見せてくれるか
施策ごとに会社が分かれている場合は、全体を見る役割を誰が担うのかも確かめておく必要があります。一つの窓口で全体を見られる会社に任せると、打ち手のつながりが途切れにくくなります。
マーケティング代行は4つの手順で始める
マーケティング代行を始めるときは、課題の整理から契約までの4つの手順で進めましょう。

手順を飛ばすと、代行会社から受け取る提案の比べ方がばらばらになります。始めるまでの流れは、以下の4つの手順に分けられます。
- いまの課題と、目標とする成果を書き出す
- 任せる範囲と、社内に残す業務を決める
- 候補の代行会社に同じ条件を伝え、提案を受け取る
- 成果の定義と報告の中身をそろえてから契約する
特に3つ目の手順では、どの会社にも同じ情報を渡すことが大切です。ある会社には予算を伝え、別の会社には伝えていない、という状態では、出てくる提案も費用も比べようがありません。条件をそろえて比べれば、提案の中身と費用の違いが見えやすくなります。
マーケティング代行を戦略から任せるならFinfluenceに相談する
集客を戦略から実行まで任せたい場合は、Finfluenceにご相談ください。
Finfluenceは、金融特化のクローズド型ASPを運営しながら、金融事業者のデジタルマーケティングを戦略の設計から実行まで支援しています。ご相談いただける領域を挙げると、下記の5つです。
- マーケティング戦略の設計
- 検索広告やSNS広告の運用
- SEOとオウンドメディア
- 金融特化のASPによるアフィリエイト
- 集客の施策としてのサイトとLPの制作
広告運用やオウンドメディアなど、一部の施策から始めることもできます。ただし、LPの制作やシステムの開発だけを切り出したご依頼はお受けしていません。
支援の内容はFinfluenceのマーケティング支援で紹介しています。どこまで任せるか決めきれていない段階でも、いまのお悩みや目標をマーケティング支援のご相談からお聞かせください。
マーケティング代行に関するよくある質問
ここでは、マーケティング代行に関するよくある質問に回答します。代行会社を検討する際の参考にしてください。
社内に担当者がいなくても任せられますか?
任せられますが、判断をする担当者は社内に必要です。
代行会社が実行を担っても、次のような判断は社内でしか行えません。
- 目標と予算を決める
- 商品の条件と表示の内容を確かめる
- 提案を受けて、進めるかどうかを決める
少なくとも一人は、代行会社との窓口になる担当者を決めておきましょう。
契約してから成果が出るまで、どのくらいかかりますか?
施策によって異なります。
広告は配信を始めてから比較的早く数字が見えますが、SEOやオウンドメディアは成果が出るまでに時間がかかります。契約の前に、施策ごとにいつ頃どの数字を見るのかを決めておくと、途中で焦らずに済みます。
BtoBの商品でもマーケティング代行を使えますか?
使えます。
会社を相手に売る商品は、決めるまでに時間がかかり、検討にかかわる人も多くなります。申込の数だけでなく、資料の請求や相談から商談、契約までを成果として追えるかを、依頼の前に代行会社と話しておきましょう。
代行会社を途中で変えることはできますか?
契約の条件しだいで変えられます。
変えるときは、広告のアカウントや計測の設定、制作物の扱いを引き継げるかが重要です。契約の前に、アカウントや制作物がどちらのものになるかを確かめておきましょう。