広告運用代行とは?依頼できる広告の範囲と代行会社の種類、選び方を解説
更新日

Web広告の種類が増えるほど、どの広告をどこに任せるかで迷う企業は少なくありません。
検索広告、SNS 広告、動画広告と広告を増やしていくと、運用の手間も、見るべき数字も増えていきます。広告運用代行を考えている方は、下記のような悩みを抱えていることも多いでしょう。
- 広告ごとに依頼先が分かれ、全体の成果が見えにくい
- SNS 広告や動画広告も任せたいが、どこに頼めばよいか分からない
- 自社の業界の広告の決まりを分かっている会社に任せたい
広告を別々の会社に任せると、それぞれの数字は良く見えても、全体では申込が増えていないことがあります。報告書はどれも順調なのに、売上の数字だけが動かない、という状態です。避けるには、任せる広告の範囲と、全体の目標をそろえる担い手を決めてから代行会社を選ぶ必要があります。
本記事では、広告運用代行で任せられる広告の範囲、代行会社の種類、選び方、アフィリエイトとの組み合わせ方を解説していますので、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
- 広告運用代行では、検索、SNS、ディスプレイ、動画などの広告の運用をまとめて任せられる
- 代行会社は、多くの広告を扱う総合型と、一つの広告に強い特化型に分かれる
- 複数の広告を動かすなら、目標と計測をそろえる担い手を一つに決める
- アフィリエイトは運用型の広告と役割を分け、成果の数え方をそろえて使う

広告運用代行は複数の広告の運用を外部に任せること
広告運用代行とは、Web 広告の設計から配信、改善までの運用を外部の会社に任せることです。
一つの広告だけを任せることも、複数の広告をまとめて任せることもできます。任せられる主な広告を、役割と運用で見る点で並べると次の表になります。
| 広告 | 主な役割 | 運用で見る点 |
|---|---|---|
| 検索連動型広告 | すでに探している人を申込へつなぐ | キーワード、入札、広告文 |
| SNS広告 | まだ探していない人に知ってもらう | 配信先の条件、クリエイティブ |
| ディスプレイ広告 | サイトやアプリで繰り返し見てもらう | 配信面、頻度、再訪の設定 |
| 動画広告 | 商品の仕組みや使い方を伝える | 動画の内容、見られた長さ |
| アフィリエイト広告 | 比較記事を読む人を成果に応じた費用で集める | 掲載記事、成果の条件 |
どの広告を任せるかは、顧客の検討の段階(顕在層と潜在層)と、社内の体制によって決まります。すでに探している人が多い商材なら検索連動型広告から、知られていない商材ならSNS 広告や動画広告から、という順に考えるのが自然です。そのうえで、社内で回せない広告を代行に回すと、任せる範囲が決めやすくなります。
広告運用代行で複数の広告を任せるなら目標と計測をそろえる
複数の広告をまとめて任せるときは、全体の目標と計測をそろえる担い手を一つに決めましょう。

広告ごとに依頼先が分かれていると、それぞれが自分の広告の数字を良く見せようとしがちです。一つの申込が複数の広告を経由していても、それぞれが成果として数えることがあります。すると、各社の報告を足した申込の数が、実際の申込より多くなってしまいます。こうしたずれを防ぐために、担い手を決めたら以下のことを最初にそろえます。
目標と計測がそろえば、どの広告に予算を寄せるべきかを全体で判断できます。申込の後に審査や契約がある商材では、申込の数だけでなく、その先まで進んだかで見ることが大切です。
広告運用代行の会社は総合型と特化型に分かれる
広告運用代行の会社は、多くの広告をまとめて扱う総合型と、一つの広告に強い特化型に分かれます。
どちらが向いているかは、任せたい広告の数と、求める専門性によって変わります。2つの型を、向いている場面で分けると下記のようになります。
- 総合型は複数の広告をまとめて任せたいときに向いている
- 特化型は一つの広告を深く任せたいときに向いている
それぞれ詳しく解説します。
総合型は複数の広告をまとめて任せたいときに向いている
検索広告からSNS 広告、動画広告まで、多くの広告を1社でまとめて運用するのが総合型の代行会社です。
窓口が一つになるため、広告をまたいだ予算の配分や、成果の数え方をそろえやすくなります。その強みが本当にあるかは、以下の点で見分けます。
- 任せたい広告それぞれに、運用の経験がある担当者がいるか
- 広告をまたいだ報告と、予算の配分の提案があるか
- 広告以外の施策(LP、オウンドメディアなど)まで含めて考えられるか
ただ、総合型でも、広告ごとの運用の深さには差があります。得意な広告の話は具体的でも、それ以外の広告では説明がぼやける、ということも起こりえます。任せたい広告の中で最も予算の大きいものについて、運用の進め方を具体的に聞いてみましょう。
特化型は一つの広告を深く任せたいときに向いている
検索広告だけ(リスティング広告の代行)、SNS 広告だけのように、一つの広告に絞って運用するのが特化型の代行会社です。
一つの広告の細かな運用に強い一方で、ほかの広告との予算の配分までは見ないことが多い形です。特化型を選んでうまくいくのは、次の場面です。
- 任せたい広告が一つに決まっている
- 社内に、広告をまたいで目標と計測をそろえる担当者がいる
- 特定の広告で、細かな運用の改善を求めている
特化型を複数組み合わせる場合は、全体をそろえる役割を社内か別の会社が担う必要があります。そこが空いたままだと、依頼先が分かれたときの問題がそのまま起きることになります。
広告運用代行の会社は業界の広告ルールへの理解で選ぶ
広告運用代行の会社を選ぶときは、一般的な広告代理店の選び方で見る運用の腕に加えて、自社の業界の広告ルールへの理解を確かめましょう。
広告の配信先には、金融などの業種の広告に独自の審査や条件を設けているところがあります。SNS 広告や動画広告でも、景品表示法や業法の表示のルールがかかります。打ち合わせの場では、以下の5つを確かめておくと判断を誤りません。
| ポイント | 確かめたいこと |
|---|---|
| 配信先の審査への理解 | 自社と同じ業種で、各広告の審査を通した経験があるか |
| 表示ルールへの理解 | 広告文、クリエイティブ、LP で条件の書き方をそろえているか |
| 成果の定義 | 申込だけでなく、審査や契約まで見て運用できるか |
| 条件変更への対応 | 料金や特典が変わったとき、すべての広告をすぐ直せるか |
| 報告の形 | 広告をまたいで、全体の成果で報告してくれるか |
見落としやすいのは、条件変更への対応です。広告の数が多いほど直す場所も増え、1つでも古い条件の広告が残れば、それが表示の問題になります。
広告運用代行とアフィリエイトは役割を分けて組み合わせる
広告運用代行で動かす運用型広告と、アフィリエイトは、役割を分けて組み合わせましょう。

運用型の広告は、広告費を払って配信を広告主の側で細かく動かす広告です。アフィリエイトは、メディアの記事を通じて、成果に応じた費用で申込を集める広告です。費用の払い方が違う2つを同じ土俵で比べられるよう、組み合わせる前に下記の決まりを作っておきます。
- 運用型の広告とアフィリエイトで、同じ成果を二重に数えない決まり
- メディアが自社の商標で検索広告を出さないようにする決まり
- 両方の成果を同じ数え方で比べられる計測
役割が分かれていれば、運用型の広告で知ってもらい、比較記事で申込につなげる流れを作れます。
Finfluenceは、金融特化のASPを運営するかたわら、金融事業者のデジタルマーケティングも戦略の設計から実行まで引き受けています。広告運用とアフィリエイトを成果の数え方をそろえて進めたい場合は、マーケティング支援の内容をご覧ください。
広告運用代行に関するよくある質問
ここでは、広告運用代行に関するよくある質問に回答します。代行会社を選ぶときの参考にしてください。
広告運用代行の費用はどのように決まりますか?
Web広告の費用である広告費に対する手数料で決まる形と、毎月の固定の料金で決まる形が中心です。
任せる広告の数や作業の範囲によって費用は変わるため、代行会社ごとに見積もりを取って比べるのが確実です。
広告運用代行と広告代理店は違うものですか?
重なる部分はありますが、受け持つ範囲の広さが違います。
広告代理店は、広告の企画や制作、広告枠の手配まで幅広く担う会社で、その業務の一つとしてWeb広告の運用を引き受けることがあります。広告運用代行は、そのうち運用の部分を任せることを指す言葉で、運用だけを受ける会社もあれば、広告代理店が担うこともあります。依頼先を比べるときは、会社の呼び名ではなく、任せたい作業が見積もりの範囲に入っているかで確かめましょう。
広告運用代行の契約では何を確かめればよいですか?
費用の中身に加えて、契約の期間と、広告のアカウントの持ち主を確かめましょう。
契約の前に見ておきたいのは、下記の3点です。
- 最低契約期間と、解約の条件
- 広告のアカウントの所有者が自社か、代行会社か
- 初期費用や制作の費用が、月の手数料に含まれるか、別か
アカウントが代行会社の名義のままだと、依頼先を変えたときに過去の数字を引き継げないことがあります。
代行を頼んでも社内でやることはありますか?
あります。
目標と予算の判断、商品の条件の共有、広告クリエイティブや広告文の最終の確認は、広告主が担う必要があります。料金や特典などの条件が変わる商材では、変わったときにすぐ代行会社へ伝える体制を整えておきましょう。