インプレッションとは?広告の表示回数の数え方とリーチとの違い、CPMを解説
更新日

広告の管理画面を開くと、真っ先に目に入るのが表示回数(インプレッション)の数字ではないでしょうか。
数字が大きいと広告がよく働いているように見えますが、表示回数が多いことと、申込が増えることは別の話です。広告の担当者の方は、下記のような悩みを抱えていることも多いでしょう。
- インプレッションという言葉は聞くが、何を1回と数えるのかがよく分からない
- リーチやフリークエンシー、CPMなど、似た言葉との違いが分からない
- 表示回数は増えているのに、申込が増えない理由が分からない
インプレッションは、広告の成果を表示、クリック、申込と順に追っていくときの、いちばん手前にある数字です。クリック率も表示1,000回あたりの費用も、この数字を土台に計算されます。何を数えているかを知らないまま見ると、その先の数字の読み方までずれてしまうのはそのためです。
本記事では、インプレッションの意味と数え方、リーチやフリークエンシーとの違い、CTRとの関係、CPM、表示回数が増えないときの見方、見るときの注意点、SNSの投稿のインプレッションを解説していますので、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
- インプレッションは、広告が画面に表示された回数で、同じ人に3回出れば3回と数える
- 届いた人数はリーチ、1人あたりの回数はフリークエンシーと呼び分ける
- 表示1,000回あたりの費用をCPMと呼び、表示回数で払う広告の費用の比べ方に使う
- 表示回数はクリック率や申込の割合と掛け合わせて見ないと、成果の良し悪しは分からない

インプレッションは広告が画面に表示された回数のこと
インプレッションとは、広告が利用者の画面に表示された回数のことです。
インプレッション(impression)は英語で「印象」を意味し、広告では「広告が1回表示されたこと」を指します。管理画面では「表示回数」と訳されていることが多く、略して「imp(インプ)」と書かれることもあります。Google広告のヘルプでは、表示回数を次のように説明しています。
広告が表示された回数です。表示回数は、Google ネットワークの検索結果ページや他のサイトに広告が表示されるたびに 1 回カウントされます。
表示されるたびに1回と数えるため、同じ人に広告が3回出れば、インプレッションは3回になります。この数字から読み取れるのは、主に以下の3つです。
- 広告がどれだけ人の目に触れる機会を得たか
- 予算や届ける相手の条件に対して、配信が十分に出ているか
- クリック率や表示1,000回あたりの費用を計算するときの土台の数
逆に、表示された広告を利用者が実際に見たか、内容を覚えたかまでは、インプレッションの数字だけでは分かりません。画面に出たことと、目に留まったことは別の出来事です。表示回数は「見てもらう機会の数」と考えて、ほかの数字と組み合わせて読むようにしましょう。
インプレッションの数え方は媒体と広告の形で違う
インプレッションの数え方は、どの媒体に、どんな形の広告を出すかによって違います。
表示された時点で1回と数える媒体もあれば、画面に一定の時間映った表示だけを数える指標を別に用意している媒体もあるためです。数え方は、大きく次の2つに分かれます。
- 表示された時点で1回と数える、基本のインプレッション
- 画面の中で見られる状態になった表示だけを数える、視認範囲のインプレッション
それぞれ詳しく解説します。
基本のインプレッションは表示された時点で1回と数える
ページの下のほうにある広告は、利用者がそこまで画面を動かしていなくても、読み込まれて表示されれば1回と数えられる場合があります。
多くの媒体の基本のインプレッションは、このように広告がページやアプリに表示された時点で1回と数える仕組みです。数字を読むときは、下記の3つの点を頭に置いておきましょう。
| 気をつけたいこと | 内容 |
|---|---|
| 見られたとは限らない | 表示されても、利用者の目に入っていないことがある |
| 数え方が媒体ごとに違う | 何を表示とみなすかは、媒体のヘルプで決められている |
| 広告の形で意味が変わる | 検索結果の文字の広告と、画像や動画の広告では、1回の重みが違う |
媒体ごとの細かい数え方は変わることもあるため、使う媒体のヘルプで「表示回数」や「インプレッション」の説明を確かめておくと安心です。
視認範囲のインプレッションは見られる状態になった表示だけを数える
画像や動画の広告では、画面の中に一定の割合と時間だけ映った表示を、「視認範囲のインプレッション」として別に数える媒体があります。
表示回数の中には、画面の外で読み込まれただけの表示も混ざるため、見られる状態になった表示だけを分けて数えるための指標です。どれだけ映れば数えるのか、Google広告のヘルプには次の基準が示されています。
ディスプレイ広告:面積の 50% 以上が画面に 1 秒以上表示された場合に視認可能と見なされます。
動画広告:面積の 50% 以上が画面に表示された状態で 2 秒以上再生された場合に視認可能とみなされます。
ディスプレイ広告や動画広告で商品を知ってもらいたいときは、基本の表示回数だけでなく、視認範囲の表示回数もあわせて見ておきましょう。2つの差が大きい配信先は、画面に映らない場所に広告が出ている可能性があります。そうした配信先への費用は、知ってもらうという目的にはほとんど役立っていないことになります。
インプレッションとリーチとフリークエンシーは見ているものが違う
インプレッションとよく並べて使われるリーチとフリークエンシーは、同じ配信を別の面から見た数字です。
インプレッションは表示の回数、リーチは届いた人数、フリークエンシーは1人あたりの回数を表します。

3つの数字は、表示回数が届いた人数と1人あたりの回数の掛け算になる、という関係にあります。同じ人に3回出たときの数え方で比べると、違いは下記の表のようになります。
| 数字 | 表すもの | 同じ人に3回出たとき |
|---|---|---|
| インプレッション | 広告が表示された回数の合計 | 3回と数える |
| リーチ | 広告が届いた人数 | 1人と数える |
| フリークエンシー | 1人あたりに広告が表示された平均の回数 | 3回と数える |
表示回数が増えても、リーチが変わらずフリークエンシーだけが上がっているなら、同じ人に広告が多く出ているだけです。費用をかけて表示を増やしても、新しく知ってもらえた人は増えていないことになります。届いた人数が増えたのか、同じ人への回数が増えたのかは、表示回数を見るたびに分けて確かめたいところです。
インプレッションとクリックの関係はCTRで見る
インプレッションが広告の成果につながっているかは、表示のうちクリックされた割合(CTR)で確かめましょう。
表示回数が多くても、クリックされなければサイトに来る人は増えず、申込も増えないためです。

図の例では、10万回の表示が500回のクリックになり、最後に残る申込は10件です。申込の数は、表示回数、クリック率、申込の割合の3つを掛け合わせたものになります。計算の仕方と表すものは、次の表の通りです。
| 数字 | 計算の仕方 | 表すもの |
|---|---|---|
| インプレッション | 媒体が数える | 見てもらう機会の多さ |
| CTR(クリック率) | クリック数 ÷ 表示回数 × 100 | 広告が関心を引いた度合い |
| CVR(申込の割合) | 申込の数 ÷ クリック数 × 100 | 来た人が申し込んだ度合い |
表示回数を増やしたときにクリック率が大きく下がるなら、商品に関心の薄い人にまで広告が広がっている可能性があります。表示回数、クリック率、申込の割合は、1つずつではなく並べて変化を見るのが近道です。
インプレッション課金(CPM)は表示1,000回ごとに費用が決まる
インプレッション課金は、広告が表示された回数に応じて費用を払う仕組みで、表示1,000回あたりの単価をCPMと呼びます。
CPMはCost Per Milleの略で、Milleはラテン語で1,000を意味します。Google広告のヘルプにある説明は、次のとおりです。
Google ディスプレイ ネットワークでの表示回数 1,000 回あたりに対して入札する方法です。
CPMは課金の仕組みの名前であると同時に、かかった広告費を表示回数で割って1,000を掛けた、費用の比べ方の数字としても使われます。

たとえば広告費が300,000円で、表示回数が1,000,000回なら、CPMは300円です。この300円という数字を並べて比べると、以下のようなことが見えてきます。
- 同じ予算で、どれだけ多くの表示を買えたか
- 媒体や配信先ごとに、表示の費用が高いか安いか
- 届ける相手の条件を絞ったときに、表示の費用がどれだけ上がったか
CPMの額は、媒体、届ける相手の条件、時期、広告の形によって大きく変わります。よそで聞いた相場を当てはめても、自社の配信の良し悪しは分かりません。比べる相手は、自社の配信どうしにしましょう。
インプレッション課金とクリック課金は向いている広告が違う
商品を知ってもらう広告ならインプレッション課金、サイトに来てもらう広告ならクリック課金、というのが基本の使い分けです。
表示で払う仕組みはクリックされなくても費用がかかり、クリックで払う仕組みは表示されただけでは費用がかからないためです。費用がかかるときと向いている目的を、下記の表で比べてみます。
| 比べる点 | インプレッション課金(CPM) | クリック課金(CPC) |
|---|---|---|
| 費用がかかるとき | 広告が表示されたとき | 広告がクリックされたとき |
| 向いている目的 | 商品の名前を多くの人に知ってもらう | サイトに来る人を増やす |
| 気をつけたいこと | クリックが少なくても費用がかかる | 表示が多くても、クリックが少ないと配信が広がりにくい |
もっとも、どちらで払う広告でも、CPMとクリック1回あたりの費用は計算して比べられます。クリック1回あたりの費用は、CPMを表示1,000回あたりのクリック数で割っても求められるため、2つの数字はあわせて見ておくと便利です。
インプレッションが増えないときは3つの原因を確かめる
インプレッションが思ったより増えないときは、予算と入札、届ける相手の条件、広告の審査の3つを順に確かめましょう。
多くの運用型広告は、広告を出したい会社どうしが広告枠を競り合う仕組みで、競り合いに勝てない、そもそも出す相手が少ないといった理由で表示が止まるためです。疑う順に並べると、原因は以下の3つです。
- 予算や入札の単価が、競り合いに足りていない
- 届ける相手の条件が狭すぎる
- 広告が審査で止まっている、または制限されている
それぞれ詳しく解説します。
予算や入札の単価が足りないと表示の機会を逃す
午前中に表示が止まってしまう広告は、1日の予算を早い時間に使い切っているか、入札の単価が低くてほかの会社に表示の機会を取られている可能性があります。
同じ相手に広告を出したい会社が多いほど、表示1回を得るための費用は上がります。管理画面では、次の3つを見ておきます。
- 1日の予算を、配信の早い時間に使い切っていないか
- 入札の単価が、管理画面で示される目安より大きく低くないか
- 自動で入札する設定の目標が、厳しすぎないか
とはいえ、すぐに予算を増やすのは早計です。同じ予算のままでも表示を増やせる配信先や時間帯がないかを、先に確かめてみてください。配信先や時間帯を変えるだけで、表示が戻ることもあるからです。
届ける相手の条件が狭すぎると広告を出せる人が足りない
年代、地域、関心などの条件を重ねすぎると、広告を出せる相手そのものが少なくなり、インプレッションが増えません。
条件を細かくするほど商品に合う人に絞れますが、絞った先の人数が少なければ、予算があっても表示は伸びないためです。管理画面に出ている様子から、見直す点を下記のように当たりをつけられます。
| 見られる様子 | 見直す点の例 |
|---|---|
| 予算が余っているのに表示が少ない | 条件の重ねすぎを外し、相手を広げる |
| 表示はあるが同じ人にばかり出ている | 相手を広げて、届く人数を増やす |
| 条件を広げたらクリック率が大きく下がった | 広げた条件の一部だけを戻す |
届ける相手の決め方は、ターゲティング広告の種類と仕組みを知っておくと考えやすくなります。
広告の審査で止まっていると表示されない
予算も相手の条件も問題ないのに表示がゼロなら、広告が媒体の審査を通っていないか、一部の配信先で制限されているかもしれません。
特にカードやローン、保険、投資などの金融の商品の広告は、媒体ごとに審査の基準や表示の決まりがあり、ほかの商品より止まりやすい傾向があります。管理画面と広告の中身で、以下の点を確かめます。
- 管理画面の広告の状態が「審査中」や「不承認」になっていないか
- 広告の文言や画像、リンク先のページに、媒体の決まりに合わない表現がないか
- 金融の商品で、媒体から会社の確認や書類の登録を求められていないか
止まっている理由は管理画面に表示されることが多いので、当て推量で直す前に、まず理由を読むのが近道です。
インプレッションを見るときは3つの点に気をつける
インプレッションは広告の配信の量を知るのに役立ちますが、数字だけを追うと判断を誤ることがあります。
表示回数は買い方や配信先の選び方で大きく増やせるため、増えたこと自体が成果を表すとは限らないからです。数字を読み違えやすいのは、次の3つの場面です。
- 表示回数の多さだけで広告を評価しない
- 不正な表示が混ざることがある
- 媒体ごとの表示回数は、そのまま足し算しない
それぞれ詳しく解説します。
表示回数の多さだけで広告を評価しない
CPMの安い配信先に広告を多く出せば表示回数は増えるので、表示回数の多さだけで広告の良し悪しを決めるのは危うい判断です。
表示が増えた分の多くが、商品に関心のない人や、広告を見ていない人への表示だということもあります。目的ごとに、表示回数と一緒に見る数字を下記の表に挙げます。
| 目的 | 表示回数とあわせて見たい数字 |
|---|---|
| 商品を知ってもらう | ブランドリフト(広告を見た人の認知の変化)、届いた人数、視認範囲の表示回数 |
| サイトに来てもらう | クリック率、クリック1回あたりの費用 |
| 申込を増やす | 申込の割合、申込1件あたりの費用(CPA) |
知ってもらう段階から申込の段階までの流れ(ファネル)のどこを狙った広告かで、見る数字は変わります。配信を始める前に決めておきましょう。
不正な表示が混ざることがある
インプレッションの中には、人ではなくプログラムによる表示や、人の目に触れない場所での表示が混ざることがあります。
表示やクリックを水増しして広告費をだまし取る行為は、アドフラウドと呼ばれます。数字に次のような偏りがあれば、不正な表示を疑ってみましょう。
- 特定の配信先だけ、表示回数が極端に多いのにクリックがほとんどない
- 視認範囲の表示回数の割合が、ほかの配信先より大きく低い
- 夜中など、普段は人の少ない時間に表示が集中している
疑わしい配信先を見つけたら、まずは広告を出さない先に登録します。そのうえで、表示回数とクリック率がどう変わるかを確かめてみてください。表示回数が大きく減ってもクリックがほとんど変わらなければ、その先への表示は人の目にほとんど触れていなかったと考えられます。
媒体ごとの表示回数はそのまま足し算しない
複数の媒体に広告を出している場合、媒体ごとの表示回数を足した合計は、同じ基準で数えた数字にはなりません。
媒体ごとに何を1回と数えるかが違ううえ、同じ人が複数の媒体で広告を見ていても、媒体をまたいで重なりを除くことはできないためです。足し算の代わりに、以下の見方で比べましょう。
- 媒体の中での変化(先月と比べて増えたか減ったか)を見る
- 媒体どうしは、表示回数の多さではなく、CPMや申込1件あたりの費用で比べる
- 媒体をまたいだ効果は、商品の名前の検索や、全体の申込の数の変化で確かめる
広告全体の成果を同じ基準で比べる進め方は、広告の効果測定の考え方がそのまま使えます。
インプレッションはSNSの投稿でも使われる
インプレッションという言葉は、広告だけでなく、SNSの投稿が画面に表示された回数を表すときにも使われます。
SNSの管理の画面では、広告を出さずに投稿した内容についても、表示された回数や届いた人数を確かめられることが多いです。投稿の数字として並ぶのは、主に下記の3つです。
| 数字 | 表すものの例 |
|---|---|
| インプレッション | 投稿が画面に表示された回数 |
| リーチ | 投稿を見た人数 |
| エンゲージメント | 投稿への反応(いいね、コメント、共有、クリックなど) |
何を1回と数えるか、エンゲージメントに何を含めるかは、SNSごとに違います。投稿の表示回数を伸ばしたいときも、表示された後に反応した人の割合をあわせて見ておくと、数字の中身が分かります。広告としてSNSに配信する場合は、媒体ごとの特徴と費用をSNS広告の仕組みとして押さえておくと、投稿と広告の数字を区別して読めます。
表示回数は増えたのに申込が増えない、といった広告の数字の悩みは、Finfluenceのマーケティング支援でご相談を承っています。表示回数の数え方の確認から、クリック率や申込の割合とあわせた広告の見直しまで一続きで進められますので、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
インプレッションに関するよくある質問
ここでは、インプレッションに関するよくある質問に回答します。広告の数字を見る際や、配信を見直す際の参考にしてください。
インプレッションとPV(ページビュー)は何が違いますか?
インプレッションは広告や投稿が表示された回数、PVはサイトのページが見られた回数です。
1つのページに広告枠が3つあれば、ページが1回見られるあいだに、広告のインプレッションは最大で3回生まれます。PVはサイトを持つ側がアクセス解析で数え、インプレッションは広告の媒体が数えるのが一般的です。
インプレッションはどのくらいあればよいですか?
決まった数はなく、広告の目的と、届けたい相手の人数によって変わります。
自社の目安は、下記の3つを考えると出しやすくなります。
- 届けたい相手が、世の中に何人くらいいるか
- 1人に何回くらい広告を見てもらいたいか
- 申込を何件得るために、クリックが何回必要か
申込の目標から、申込の割合とクリック率で割り戻すと、必要な表示回数のおおよその数が分かります。
検索結果のインプレッションは広告のインプレッションと同じですか?
考え方は同じですが、数える仕組みが別です。
Googleの検索結果に自社のページが表示された回数は、Search Consoleで「表示回数」として確かめられます。広告ではない検索結果の表示回数なので、広告の管理画面の表示回数とは足し合わせずに、別の数字として見るのが正しい扱い方です。
CPMとvCPMは何が違いますか?
CPMは表示1,000回あたりの費用、vCPMは視認範囲の表示1,000回あたりの費用です。
vCPMは、画面の中で見られる状態になった表示だけを数えて払う仕組みのため、画面の外で読み込まれただけの表示には費用がかかりません。Google広告のヘルプでは、ディスプレイ広告のインプレッション単価は、視認範囲のインプレッション単価(vCPM)に自動で変換されると説明されています。