広告効果測定とは?目的と見るべき指標、測り方と進め方を解説
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広告を出しているのに、どの広告が売上に役立っているのか、はっきり答えられないことはないでしょうか。
Web広告の種類が増えるほど、管理画面ごとに数字がばらばらに並び、全体としての効果が見えにくくなります。広告やマーケティングを担当している方は、下記のような悩みを抱えていることも多いでしょう。
- 広告効果測定で、どの数字を見ればよいのか分からない
- 広告の管理画面の数字と、自社に届いた申込の数が合わない
- 効果の低い広告を止めたいが、判断の根拠が持てない
広告効果測定は、ツールを入れれば終わるものではありません。何のために広告を出しているのかを決め、その目的に合う数字を、同じ基準で測り続けてはじめて判断に使えるようになります。
本記事では、広告効果測定の意味と必要な理由、見るべき指標、測り方、進め方、注意点を解説していますので、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
- 広告効果測定は、広告にかけた費用がどれだけの成果につながったかを数字で確かめること
- 指標は表示・クリック・成果・利益の4つの段階に分けて見る
- 測り方は広告の管理画面、アクセス解析、効果測定ツールなどを目的に合わせて組み合わせる
- 複数の広告を出すときは、同じ申込を重ねて数えないよう自社の記録と照らし合わせる

広告効果測定は広告の費用がどれだけ成果につながったかを確かめること
広告効果測定とは、広告にかけた費用が、どれだけの成果につながったかを数字で確かめることです。
ここでいう成果は、商品の購入や申込だけでなく、資料請求や問い合わせ、商品を知ってもらうことなども含みます。測ることで、下記のような問いに数字で答えられるようになります。
- どの広告が、どれだけ見られ、クリックされたか
- どの広告から、どれだけ申込や購入が生まれたか
- 申込1件や売上1円を得るのに、どれだけ費用がかかったか
広告効果測定は、広告を出した後に一度だけ行うものではありません。先月の数字は、今月の数字と並べてはじめて良し悪しが分かります。広告を出しているあいだは同じ基準で測り続け、予算や広告の中身を見直す材料にしましょう。
広告効果測定が必要なのは予算の使いみちを数字で決めるため
広告効果測定が必要なのは、限られた広告費を、成果の出ている広告に寄せるためです。
測らずに広告を続けると、成果の出ていない広告にも同じように費用を払い続けることになります。測ることで得られるものを、理由ごとに以下の表にまとめました。
| 理由 | 分かること |
|---|---|
| 予算を寄せる先が分かる | 申込1件あたりの費用が安い広告、高い広告 |
| 改善する場所が分かる | 表示、クリック、申込のどこで人が離れているか |
| 社内で説明しやすくなる | 広告費に見合う成果が出ているかを、数字で示せる |
例えば、月に50万円の広告費を3つの広告に分けているなら、申込1件あたりの費用を並べるだけで、どこに予算を寄せるべきかが見えてきます。1つだけが極端に高ければ、その広告の予算をほかの2つに回す、という判断ができるわけです。こうして費用対効果を比べることが、予算の配分を決める材料になります。
広告効果測定で見る指標は表示・クリック・成果・利益の4段階に分かれる
広告効果測定で見る指標は、表示、クリック、成果、利益の4つの段階に分けて整理すると分かりやすくなります。

右の段階に進むほど、事業の成果に近い数字になります。段階ごとの主な指標と意味を、下記の表に並べます。
| 段階 | 指標 | 意味 |
|---|---|---|
| 表示 | インプレッション | 広告が表示された回数 |
| 表示 | CPM | 表示1,000回あたりの費用 |
| クリック | CTR | 表示のうち、クリックされた割合 |
| クリック | CPC | クリック1回あたりの費用 |
| 成果 | CVR | クリックのうち、申込などの成果になった割合 |
| 成果 | CPA | 成果1件あたりの費用 |
| 利益 | ROAS | 広告費に対して、どれだけの売上を得られたか |
| 利益 | LTV | 顧客1人が取引を続けるあいだにもたらす価値 |
それぞれ詳しく解説します。
表示とクリックの指標は広告の入口の強さを表す
広告がどれだけの人に届き、興味を持たれたかは、表示とクリックの指標に表れます。
商品を知ってもらうことが目的の広告では、この段階の数字が特に大切です。見るときは、次の3点を意識しておきましょう。
ただし、表示やクリックが多くても、申込が増えているとは限りません。安いクリックをたくさん集めた広告が、申込をほとんど生んでいないこともあります。表示とクリックの数字は、次の段階の数字と必ず並べて見るのが前提です。
成果と利益の指標は広告が事業に役立ったかを表す
広告を続けるか止めるかを最後に決めるのは、申込や売上にどれだけつながったかを表す、成果と利益の指標です。
申込や購入を増やすための広告なら、判断の軸はこの段階の数字に置きます。この段階で押さえておきたいのは、以下の3点です。
審査や契約がある商品では、申込の数と、実際に顧客になった数を分けて数えておくと、あとで困りません。
広告効果測定の測り方は4つある
広告効果測定の測り方は、広告の管理画面、アクセス解析、効果測定ツール、アンケートなどの調査の4つを、目的に合わせて組み合わせます。
1つの方法だけで、すべての広告の効果を正しく測れることはほとんどありません。それぞれに見える範囲と見えない範囲があるからです。主な測り方として、下記の4つを押さえておきましょう。
- 広告の管理画面で見る
- アクセス解析のツールで見る
- 効果測定ツールで広告をまたいで見る
- アンケートなどの調査で、認知の変化を測る
それぞれ詳しく解説します。
広告の管理画面では広告ごとの細かい数字を見る
広告文を1本ずつ見直すなら、検索広告やSNS広告の管理画面が向いており、広告ごとの表示回数、クリック数、費用、成果の数を細かく見られます。
広告文やキーワードを見直すときは、まず管理画面の数字を確かめるのが基本です。ただし、管理画面の数字には次のような癖があります。
- 成果の数は、その媒体の広告が関わったものだけが数えられる
- 媒体ごとに、成果の数え方や集計の期間が違うことがある
- 別の媒体の数字と、そのまま足し合わせない
管理画面は広告ごとの改善に向いている一方、広告全体の効果を比べるには別の方法が必要です。
アクセス解析ではどの広告から来たかをリンクの目印で見分ける
Googleアナリティクスのようなアクセス解析のツールでは、サイトに来た人が、どの広告やメールから来たかを見分けられます。
見分けるために、広告のリンク先のURLに付ける目印がUTMパラメータです。Googleアナリティクスのヘルプでは、その役割を次のように説明しています。
参照リンクや広告キャンペーンで使用しているリンク先 URL に UTM キャンペーン パラメータを追加すると、どのキャンペーンがトラフィックを呼び込んでいるかがわかります。
例えば、メールの広告のリンクに「utm_source=newsletter」「utm_medium=email」のような目印を付けておくと、メールから来た人の数や申込を分けて見られます。便利な反面、担当者ごとに「email」「mail」のように書き方が揺れると、同じメールの数字が別々に集計されてしまいます。目印の付け方は社内で決まりを作り、広告ごとにばらばらにならないようにしましょう。
効果測定ツールでは複数の広告を同じ基準で比べる
検索広告とSNS広告のどちらが効いているかを比べたいときに役立つのが効果測定ツールで、複数の媒体の広告を同じ基準で並べられます。
媒体ごとの管理画面では、それぞれが自分の広告の成果として数えるため、広告をまたいだ比較が難しくなります。ツールを選ぶときは、以下の4つの点で見比べてください。
| 確かめること | 見るポイント |
|---|---|
| 対応する広告 | 自社が出している広告の種類をまとめて測れるか |
| 成果の数え方 | 1件の申込を、どの広告の成果とするかを選べるか |
| 計測の方法 | ブラウザの制限の影響を受けにくい方法に対応しているか |
| 費用と手間 | 導入の手間と費用が、広告費の規模に見合うか |
広告の種類が少ないうちは、管理画面とアクセス解析の組み合わせでも十分なことがあります。効果測定ツールの検討は、広告が増えて比べにくくなってからでも遅くありません。
アンケートなどの調査で認知の変化を測る
商品を知ってもらうための広告は、クリックや申込だけでは効果を測りきれません。
こうした広告では、広告を見た人と見ていない人に同じアンケートを行い、商品の認知や好感の違いを比べる方法(ブランドリフト調査)があります。クリックの外にある効果は、例えば次のような方法で確かめます。
- 広告を見た人と見ていない人に、商品を知っているかを尋ねる
- 動画広告などで、媒体が用意する認知の調査を使う
- テレビや紙の広告では、専用の電話番号やクーポンの番号で問い合わせを分ける
調査は費用や手間がかかるため、毎月の判断には向きません。大きな広告を出すときや、年に数回の振り返りに使うのがおすすめです。
広告効果測定は5つの手順で進める
広告効果測定は、目的を決める、指標を選ぶ、測る準備をする、集計する、改善するの5つの手順で進めます。

最初に目的を決めずに数字を集めると、見る数字が多すぎて判断に使えなくなります。各手順でやることは、下記の通りです。
- 目的を決める:申込を増やしたいのか、商品を知ってもらいたいのかを決める
- 指標を選ぶ:目的に合う数字と、目標の値を決める
- 測る準備をする:申込の完了を計測する設定や、リンクの目印を用意する
- 集計する:広告ごと、期間ごとに数字を並べる
- 改善する:予算の配分や、広告とページの中身を見直す
それぞれ詳しく解説します。
目的と指標は広告を出す前に決める
広告効果測定で最も大切なのは、広告を出す前に、目的と見る指標(KPI)を決めておくことです。
同じ広告でも、何を増やしたいかによって見るべき指標は変わります。目的ごとに主に見る指標を、以下の表で組み合わせました。
| 目的 | 主に見る指標 |
|---|---|
| 商品を知ってもらう | 表示回数、リーチ、認知の調査の結果 |
| サイトに来てもらう | クリック数、CTR、CPC |
| 申込を増やす | 成果の数、CVR、CPA |
| 利益を増やす | ROAS、LTV |
目標の値は、申込1件にかけてよい費用のように、事業の数字から逆算して決めましょう。他社の平均や業界の相場を目標にすると、自社の利益と見合っているかが分からなくなるためです。
測る準備をしてから広告を出す
計測の設定が外れていた期間の数字は、後から取り戻せません。
だからこそ、広告を出す前に、成果を正しく数えられる状態にしておく必要があります。出す前の確認は、次の3点で足ります。
- 申込や購入の完了を、計測する設定ができているか
- 広告のリンクに、どの広告かが分かる目印が付いているか
- テストの申込で、実際に数字が記録されるか
特に申込の完了の計測は、ページを作り直したときに外れてしまうことがあります。作り直しを担当するのが広告の担当者でなければ、外れたことにしばらく誰も気づきません。ページを変えたときにも、テストで記録されるかを確かめておきましょう。
集計と改善は同じ基準でくり返す
集計した数字は、期間や数え方をそろえて比べてはじめて、改善につなげられます。
月ごとに数え方が変わると、数字が良くなったのか悪くなったのかを判断できません。続けていくうえでは、以下の3つを決まりにしておくと楽です。
- 週や月など、振り返る間隔を決めておく
- 広告を変えたときは、変えた日と変えた中身を記録する
- 一度に多くを変えず、1つずつ変えて効果を確かめる
広告の先のページで申込の割合を上げるCVR改善も、同じように1つずつ進めるのが近道です。
広告効果測定では3つの点に注意する
広告効果測定では、数え漏れ、重複、どの広告の成果とみなすかの3つに注意が必要です。
これらを知らずに数字を見ると、効果のある広告を止めたり、効果の低い広告に予算を寄せたりしてしまいます。どれも、数字そのものは正しく見えるのが厄介なところです。注意したいのは、下記の3つです。
- ブラウザのCookieの制限で、成果が数え漏れることがある
- 同じ申込を、複数の広告が重ねて数えることがある
- どの広告の成果とみなすかで、広告ごとの数字が変わる
それぞれ詳しく解説します。
Cookieの制限で成果が数え漏れることがある
ブラウザのCookieの扱いが厳しくなり、広告のクリックと申込を結び付けられず、成果が数え漏れることが増えています。
クリックしてから申込までに日数がかかると、そのあいだにブラウザの記録が消え、成果として数えられないことがあるためです。数え漏れを減らすには、次の方法があります。
- 自社のサイトのCookieに、クリックの記録を残す計測を使う
- ブラウザを通さず、自社のサーバーから成果の情報を送る計測を取り入れる
- 自社の申込の記録と、広告の数字を定期的に照らし合わせる
こうした対策は、Cookie規制が進むほど大切になります。
同じ申込を複数の広告で重ねて数えない
複数の広告を出していると、1件の申込を、それぞれの広告が自分の成果として数えることがあります。

1人が検索広告とSNS広告の両方を見てから申し込んだ場合、両方の管理画面に1件ずつ成果が記録されることがあるためです。重ねて数えるのを防ぐには、以下の3つを徹底しましょう。
- 管理画面ごとの成果の数を、そのまま足し合わせない
- 自社に届いた申込の数を、全体の正しい数として扱う
- 広告をまたいで比べるときは、アクセス解析や効果測定ツールの数字を使う
管理画面の合計が実際の申込より多いなら、まず疑うべきは重複です。
どの広告の成果とみなすかを先に決める
申込までに複数の広告を見た人がいるとき、どの広告の成果とみなすかの考え方をアトリビューションと呼びます。
最後にクリックした広告だけを成果とすると、最初に商品を知るきっかけになった広告の役割が見えなくなります。よく使われる考え方を3つ、次の表で比べます。
| 考え方 | 成果とみなす広告 |
|---|---|
| 最後のクリック | 申込の直前にクリックした広告 |
| 最初のクリック | 最初に商品を知るきっかけになった広告 |
| 複数に分ける | 申込までに関わった広告に、成果を分けて割り当てる |
Googleアナリティクスでは、データにもとづいて成果を割り当てる方法と、最後のクリックで割り当てる方法などを選べます。どれが正しいというものではありません。大事なのは、どの考え方にするかを社内で決め、期間をまたいで同じ考え方で比べることです。
広告効果測定はアフィリエイトでは申込を1件ずつ照らし合わせて行う
アフィリエイトでは、ASPがクリックと申込を1件ずつ記録し、広告主が自社の記録と照らし合わせて成果を決めます。
アフィリエイトは、成果が出たときに報酬を払う広告なので、どの申込を成果として数えるかがそのまま費用に関わるためです。クリックから成果が決まるまでは、下記の4段階で進みます。
- 読者が、メディアの記事にある広告のリンクをクリックする
- ASPが、どのメディアのどのリンクから来たかを記録する
- 読者が申し込むと、ASPがその申込を1件ずつ記録する
- 広告主が、自社の申込や審査の記録と照らし合わせ、成果として認めるかを決める
照らし合わせの段階で、重複した申込や、条件に合わない申込を除いておくことが大切です。ASPの記録と広告主の記録を突き合わせてはじめて、報酬を払うべき件数が決まるからです。成果として認めないことは否認と呼ばれ、その条件は前もって決めておきましょう。
広告効果測定の設計から、複数の広告の見直し、アフィリエイトの組み合わせまで一緒に考えたい場合は、Finfluenceのマーケティング支援でご相談を承っています。何を成果とするかと、その測り方を決めるところから始められますので、お問い合わせで今の広告の出し方をお聞かせください。
広告効果測定に関するよくある質問
ここでは、広告効果測定に関するよくある質問に回答します。広告の効果を見直す際の参考にしてください。
広告効果測定は無料でできますか?
基本的な測定は無料でできます。
広告の管理画面と、Googleアナリティクスのような無料のアクセス解析のツールを組み合わせれば、広告ごとのクリックや申込を測れます。有料の効果測定ツールは、広告の種類が増えて比べにくくなってから検討すれば十分です。
広告効果測定はどのくらいの頻度で行えばよいですか?
週ごとに数字を確かめ、月ごとに振り返るのが一般的です。
毎日の数字は動きが大きいため、日ごとの増減だけで広告を止めたり変えたりするのは避けたいところです。申込から契約までに時間がかかる商品では、月をまたいで振り返ることも大切です。
ROASとROIはどう使い分ければよいですか?
売上で見るならROAS、利益で見るならROIを使いましょう。
どちらも広告費と比べる指標ですが、比べる相手が違います。2つを並べると、下記の表のようになります。
| 指標 | 広告費と比べるもの | 分かること |
|---|---|---|
| ROAS | 売上 | 広告費に対して、どれだけの売上を得られたか |
| ROI | 利益 | 広告費に対して、どれだけの利益を得られたか |
原価や手数料が大きい商品では、ROASが高くても利益がほとんど残らないことがあります。広告を続けるかどうかを決めるときは、ROIまで出して確かめておくと安心です。
看板や交通広告などのオフラインの広告も効果を測れますか?
測れますが、クリックの数字が無いため、別の手がかりで測ります。
よく使われるのは、広告ごとに専用の電話番号やクーポンの番号を用意して、問い合わせを分ける方法です。広告を見た人と見ていない人に同じアンケートを行い、商品を知っているかを比べる方法もあります。あわせて、広告を出した時期に商品名や社名での検索が増えたかを見ておくと、効き目をつかみやすくなります。