ネイティブ広告とは?種類やメリット・デメリット、表記のルールを解説
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広告を出しても、見る人に読み飛ばされてしまうと感じたことはないでしょうか。
バナーの広告は見慣れた形のため、多くの人が無意識に目をそらすようになっています。そこで注目されてきたのが、記事や投稿になじむ形で届けるネイティブ広告です。広告の担当者の方は、下記のような悩みを抱えていることも多いでしょう。
- ネイティブ広告とインフィード広告、タイアップ広告の違いがよく分からない
- 広告らしくない見せ方が、ステマにならないか心配
- 始めるなら、どの種類から試せばよいか知りたい
ネイティブ広告は、見る人の体験を邪魔せずに内容を伝えられます。ただ、なじむ形であるぶん、広告であることの示し方を誤ると、見る人の信頼を損ないます。効果を出すには、種類ごとの特徴と、守るべき表示のルールを先に押さえておく必要があります。
本記事では、ネイティブ広告の意味と主な種類、メリットとデメリット、広告の表記のルール、始め方と効果の測り方を解説していますので、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
- ネイティブ広告は、掲載されるメディアの記事や機能になじむ形で表示される広告
- 主な種類はインフィード広告、レコメンドウィジェット、検索連動型の広告、タイアップ広告
- なじむ形だからこそ、広告であることと広告主が誰かを分かりやすく示す
- 効果は、押された数だけでなく、読まれ方と申込までを目的に合わせて測る

ネイティブ広告は掲載面のコンテンツになじむ形の広告
ネイティブ広告とは、掲載されるメディアの記事や機能と同じような見た目と形で表示され、見る人の体験を妨げない広告です。
業界団体の日本インタラクティブ広告協会(JIAA)による定義は、次の通りです。
デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告を指す。
ここで分かるのは、ネイティブ広告が特定の広告の商品の名前ではなく、周りになじむ形の広告をまとめて呼ぶ考え方だということです。SNSのフィードの広告も、ニュースサイトの記事の下のおすすめ記事の枠も、どちらもネイティブ広告に含まれます。見た目がまったく違うこの2つが同じ呼び名になるのは、どちらも周りの形に合わせて出ているからです。
見慣れたバナーなどの広告と並べると、違いは下記の表のようになります。
| 比べる点 | ネイティブ広告 | バナーなどのディスプレイ広告 |
|---|---|---|
| 見た目 | 周りの記事や投稿と同じような形 | 広告と分かる画像の枠 |
| 出る場所 | フィード、記事の下、検索結果など | ページの中や横の広告枠 |
| 見る人の受け止め方 | 読み物の一つとして目に留まりやすい | 見慣れると読み飛ばされやすい |
バナーなどのディスプレイ広告と組み合わせて使う会社も多く、違いを知ったうえで使い分けましょう。
ネイティブ広告の主な種類は4つ
ネイティブ広告の主な種類は、インフィード広告、レコメンドウィジェット、検索連動型の広告、タイアップ広告の4つです。

どの種類も、周りのコンテンツになじむ形である点は同じですが、出る場所と作り方が違います。出る場所を中心に、4つを以下にまとめました。
- インフィード広告:SNSやニュースアプリのフィードの間に並ぶ
- レコメンドウィジェット:記事の下のおすすめ記事の枠に並ぶ
- 検索連動型広告:検索結果の中に、結果と同じ形で並ぶ
- タイアップ広告:メディアが広告主と組んで記事の形で作る
それぞれ詳しく解説します。
インフィード広告はフィードの間に同じ形で並ぶ
インフィード広告は、SNSやニュースアプリのフィードで、投稿や記事の間に同じ形で表示される広告です。
ネイティブ広告の中でも使われることが多く、スマートフォンの画面で目に留まりやすいのが特徴です。出せる場所は多く、主な配信先には下記があります。
- InstagramやX、LINEなどのSNS
- ニュースアプリやキュレーションメディア
- YouTubeのフィード
配信先ごとに使う人の年代や目的は違います。いきなり全部に出すより、届けたい相手が多く使う配信先を1つ選んで試すのが近道です。
レコメンドウィジェットは記事の下のおすすめに並ぶ
レコメンドウィジェットは、ニュースサイトやブログの記事の下などにある「おすすめ記事」「関連記事」の枠に表示される広告です。
記事を読み終えた人が次に読むものを探すときに目に入るため、読み物の形の広告と相性が良い種類です。その分、見出しの付け方には次のような注意が要ります。
- 見出しで期待させた内容と、押した後のページの内容をそろえる
- 興味を引くためだけの大げさな見出しにしない
- 広告の表記と広告主の名前が分かるようにする
押した後に読んでもらう記事の形のページは、記事LPと呼ばれます。大げさな見出しで押させても、その先のページが期待と違えば、読まれずに閉じられるだけです。見出しだけで押させるより、押した後に読み進めてもらえる内容を用意しましょう。
検索連動型の広告は検索結果になじむ
検索結果の中に、ほかの検索結果と同じような形で出る検索連動型の広告も、ネイティブ広告の一つとして数えられることがあります。
検索した言葉に合わせて出るため、すでに商品を探している人に届くのが特徴です。出る場所、見た目、届く相手を整理すると、以下のようになります。
| 比べる点 | 内容 |
|---|---|
| 出る場所 | 検索結果のページ |
| 見た目 | 検索結果と同じような文字の形 |
| 届く相手 | すでに商品を探している人 |
すでに探している人に届く点が、ほかのネイティブ広告との大きな違いです。そのぶん、申込につながりやすい種類と言えます。検索連動型の広告は、リスティング広告とも呼ばれます。
タイアップ広告はメディアと組んで記事の形で作る
タイアップ広告は、メディアが広告主と組み、メディアの記事と同じような形で作る広告です。
メディアの書き手が、読者に合わせた言葉と切り口で作るため、商品を知らない人にも読んでもらいやすいのが強みです。頼む前には、メディアと下記の3点をすり合わせておきます。
- メディアの読者が、自社の届けたい相手と合っているか
- 記事への案内をどの枠で、どのくらいの期間出すか
- 広告の表記と、広告主の名前をどこに入れるか
タイアップ広告で作る記事は、タイアップ記事と呼ばれます。記事を作っても、読まれる入口がなければ人は来ません。メディアの記事へ案内するためのインフィード広告の枠も、どこに出るのかを確かめておきましょう。
ネイティブ広告のメリットは3つ
ネイティブ広告のメリットは、読み飛ばされにくいこと、見る人の体験を邪魔しにくいこと、商品の良さを詳しく伝えられることの3つです。
どれも、周りのコンテンツになじむ形であることから生まれる強みです。言い換えると、以下の3つになります。
- 見慣れたバナーの広告より、読み飛ばされにくい
- 見る人の体験を邪魔しにくく、嫌われにくい
- 記事や動画の形で、商品の良さを詳しく伝えられる
それぞれ詳しく解説します。
読み飛ばされにくい
ページの端の広告枠からは、見る人が無意識に目をそらすようになることがありますが、ネイティブ広告は周りのコンテンツと同じ形で並ぶため、読み飛ばされにくくなります。
目に留まりやすいのは、次の3つの理由からです。
- 見る人が読み進める流れの中に表示される
- 記事や投稿と同じ形なので、読み物として見てもらえる
- スマートフォンの画面では、大きく表示されることが多い
もっとも、目に留まるのは一瞬です。その一瞬で内容が伝わるよう、見出しと画像に力を入れましょう。表示された回数に対して押された割合は、CTRで確かめられます。
見る人の体験を邪魔しにくい
ネイティブ広告は、画面を覆ったり、動画の途中で割り込んだりしないため、見る人の体験を邪魔しにくい広告です。
見る人の邪魔をする広告は、商品だけでなく広告主の印象まで悪くしてしまうことがあります。では、どんな内容なら受け入れられやすいのか。例えば以下のような内容です。
- 身近な悩みと、その解決のしかた
- 選ぶときに確かめたいポイントのまとめ
- 商品を使っている人の場面が分かる話
役に立つ内容であれば、広告だと分かっていても読んでもらえます。広告であることを隠すのではなく、内容で読んでもらうことを目指しましょう。
商品の良さを詳しく伝えられる
ネイティブ広告は、記事や動画の形で、短い広告の文章では伝えきれない商品の良さを詳しく伝えられます。
特に、仕組みが分かりにくい商品や、選ぶ前に比べたり考えたりする時間が長い商品に向いています。当てはまりやすいのは、下記のような商品です。
- 仕組みや条件の説明が必要なサービス
- 申込の前に比べる人が多い商品
- まだ名前が知られていない新しい商品
まだ商品を探していない人に、必要性から知ってもらうきっかけになります。まだ探していない人とすでに探している人は、顕在層と潜在層と呼んで分けて考えます。
ネイティブ広告のデメリットは3つ
ネイティブ広告のデメリットは、すぐの申込につながりにくいこと、作る手間と費用がかかること、表示を誤ると信頼を損なうことの3つです。
デメリットを知ったうえで使えば、多くは目的の決め方と作り方で抑えられます。中身を先に挙げておくと、次の3つです。
- すぐの申込にはつながりにくい
- 配信先に合わせた広告や記事を作る手間と費用がかかる
- 広告の表記が分かりにくいと、見る人の信頼を損なう
それぞれ詳しく解説します。
すぐの申込にはつながりにくい
ネイティブ広告の多くは、まだ商品を探していない人に届くため、すぐの申込にはつながりにくい広告です。
検索広告と同じ基準で申込1件あたりの費用を比べると、割高に見えることがあります。比べる物差しは、広告の目的ごとに次のように分けておきます。
- 知ってもらう目的の広告は、届いた人の数や読まれ方で見る
- 申込を目的にした広告は、申込の数と1件あたりの費用で見る
- 広告を見た後に、会社や商品の名前で検索した人の数も確かめる
目的ごとに評価の基準を決めておくと、費用対効果が低いと誤って判断するのを防げます。
作る手間と費用がかかる
ネイティブ広告は、配信先の記事や投稿の形に合わせて作るため、バナーを1枚作るより手間と費用がかかります。
特にタイアップ広告は、メディアとの打ち合わせや記事の制作が入るため、準備に時間がかかります。抑える手としては、以下の表の3つが使えます。
| 方法 | やること |
|---|---|
| 小さく試す | インフィード広告など、始めやすい種類から試す |
| 型を決める | 反応の良い見出しや画像の型を決め、文言を変えて作る |
| 使い回す | 記事の形のページを、複数の配信先からの案内先として使う |
1本を時間をかけて作り込んでも、それが当たるかどうかは出してみるまで分かりません。手早く作った複数の広告クリエイティブの案を比べるほうが、成果の出る形に早くたどり着けます。比べた結果は記録して、次の制作に生かしましょう。
表示を誤ると信頼を損なう
ネイティブ広告は、周りのコンテンツになじむ分、広告であることが分かりにくいと、見る人に「だまされた」と感じさせてしまいます。
記事だと思って読んだら広告だったという体験は、商品だけでなく、会社やメディアへの信頼も損ないます。やってしまいがちなのは、下記の3つの作り方です。
- 広告の表記が小さく、背景と同じ色で目立たない
- 広告主が誰か分からない
- 見出しで期待させた内容と、押した後のページの内容が違う
広告の表記と広告主の名前は、見る人がひと目で分かるように入れましょう。どこまで示せば足りるかには、業界と法律の両方に決まりがあります。
ネイティブ広告では広告であることと広告主を分かりやすく示す
ネイティブ広告では、見る人が広告だと分かる表記と、広告主が誰かの表示を、分かりやすく入れることが欠かせません。

表記には、業界団体のガイドラインと、法律の決まりの2つの面から考えておきたいルールがあります。それぞれの名前を挙げると、以下の2つです。
- JIAAのネイティブ広告に関する推奨規定
- 景品表示法のいわゆるステマ規制
それぞれ詳しく解説します。
JIAAの推奨規定は広告の表記と広告主の明示を求めている
JIAAは、2015年3月に「ネイティブ広告に関する推奨規定」を公表し、広告の表記と広告主の明示についての考え方をまとめています。
インフィード広告などの広告の枠について、推奨規定が定めている内容は次の通りです。
広告枠内に [広告]、[PR]、[AD] 等の表記を行う。
文字の大きさ、文字や背景の色、表示する位置など、わかりやすい表示となるよう留意する。
あわせて推奨規定は、広告主が誰かを明示することも求めています。表記を実際に入れるのは配信先やメディアでも、見る人にどう見えるかの影響を受けるのは広告主です。任せきりにせず、広告主としても表記の見え方を確かめましょう。
ステマ規制では広告であることを隠した表示が問題になる
2023年10月から、広告であることを隠した表示は、景品表示法のいわゆるステマ規制の対象になっています。
どうすれば明瞭と言えるのかについて、消費者庁の運用基準は次の表示を例に挙げています。
「広告」、「宣伝」、「プロモーション」、「PR」といった文言による表示を行う場合。
ただし、表記の文言を入れていても、小さすぎたり見つけにくい位置にあったりすると、広告だと分かる表示とは言えないことがあります。
ネイティブ広告の始め方は5つの手順
ネイティブ広告は、目的を決めてから種類と配信先を選び、小さく始めて直していくのが基本の進め方です。
種類ごとに作る手間が違うため、いきなりタイアップ広告のような大きな施策から始めると、合うかどうかを判断する前に費用がかさみます。始めるときは、下記の5つの手順で進めます。
- 知ってもらうのか、申込を増やすのか、目的と測り方を決める
- 目的と届けたい相手に合う種類と配信先を選ぶ
- 予算と期間を決める
- 配信先の形に合わせた広告と、押した後のページを用意する
- 配信を始め、数字を見て広告とページを直す
最初は、始めやすいインフィード広告で見出しや画像の反応を確かめ、手応えのある切り口が分かってからタイアップ広告に広げるのも一つの方法です。この手順は、ほかのWeb広告の始め方とも大きくは変わりません。
ネイティブ広告の効果は目的に合わせて3つの段階で測る
ネイティブ広告の効果は、押された数だけでなく、読まれ方と申込までの3つの段階で、目的に合わせて測ることが大切です。
ネイティブ広告は、知ってもらう役割と申込を増やす役割のどちらにも使えるため、1つの数字だけで判断すると誤りやすくなります。段階ごとに見る数字と、そこから分かることを以下の表に並べました。
| 段階 | 見る数字の例 | 分かること |
|---|---|---|
| 目に留まったか | 表示回数、押された割合 | 見出しや画像が届いているか |
| 読まれたか | ページに滞在した時間、最後まで読んだ人の割合 | 押した後の内容が期待に合っているか |
| 申込につながったか | 申込の数、申込1件あたりの費用 | 事業の成果に結びついているか |
例えば、押された割合は高いのに読まれていない場合は、見出しと押した後の内容がずれている可能性があります。読まれているのに申込の割合が低いなら、原因は押した後のページの側にあるため、CVR改善を進めましょう。
見落としやすいのが、表の外にある動きです。ネイティブ広告を見た後にすぐ申し込まず、後から会社の名前で検索して申し込む人もいます。名前での検索や、サイトへの再訪問の増え方も、あわせて見ておくと効果を低く見誤りません。
金融や保険などの商品では、配信先の審査で独自の決まりを設けていることがあるため、表示のルールとあわせて先に確かめておくと安心です。
ネイティブ広告で知ってもらうところから、申込につなげる広告までを組み立てたい場合は、Finfluenceのマーケティング支援でご相談を承っています。どの種類から試すか、どの数字で評価するかの整理からお手伝いしますので、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
ネイティブ広告に関するよくある質問
ここでは、ネイティブ広告に関するよくある質問に回答します。ネイティブ広告を始める際の参考にしてください。
ネイティブ広告はいくらから始められますか?
インフィード広告のように1日の予算を自分で決められる種類なら、少ない予算から始められます。
一方で、タイアップ広告はメディアごとに費用が決まっていることが多く、まとまった予算が必要になることがあります。まずは始めやすい種類で反応を確かめ、手応えが分かってから広げていきましょう。
ネイティブ広告はどこに頼めば出せますか?
種類によって、頼む先が変わります。
自社で出せるものと、相手に頼むものを分けると、下記のようになります。
- インフィード広告:SNSや配信のサービスの広告の管理画面から、自社で出せることが多い
- レコメンドウィジェット:おすすめ記事の枠に広告を配信するサービスに申し込む
- タイアップ広告:メディアに直接か、広告代理店を通して頼む
どの種類から試すか決まっていないときは、複数の配信先を扱える広告代理店に相談する方法もあります。
動画のネイティブ広告もありますか?
あります。
SNSのフィードで、投稿の動画の間に同じ形で流れる動画の広告は、インフィード広告の一つです。短い動画でも、仕組みの説明が必要な商品を伝えやすくなります。音を出さずに見る人も多いため、字幕を入れて、音が無くても内容が分かる作りにしておきましょう。
Googleの広告でもネイティブ広告は出せますか?
出せます。
Googleのディスプレイ広告のうち、画像や見出しなどの素材を登録して作るレスポンシブディスプレイ広告は、掲載される面に合わせて形や大きさが変わります。そのため、サイトの記事になじむ形で表示されることがあります。